退職時に発行される重要書類とは?退職代行経由で請求はできる?【利用後にやるべきこと】
目次
退職の意思を、自分の代わりに会社へ伝えてくれる退職代行サービス。
辞めることを言い出しにくい職場や、上司や同僚からのパワハラやいじめなどで出社できないほど心身をすり減らされた人にとって、退職を助けてくれる心強い存在です。
退職代行を利用し、晴れて自由の身になったら次は新生活への準備です。
転職活動をしたり、すでに新しい職場が決まって色々と手続きを進めなければいけない人もいるでしょう。
そんな時に必要となる重要な書類が退職時には発行されます。
重要書類にはこのようなものがあります。
- 離職票
- 健康保険資格喪失証明書
- 雇用保険被保険者証
- 源泉徴収票
- 年金手帳
失業保険の給付や転職先への提出などで必要となってくる書類ですが、「離職票がもらえなかった」「退職時書類が送られてこない」といったトラブルは、自ら辞めることを申し出て手続きを行った退職でも起きることがあります。
退職代行を利用した場合、このような重要書類が問題なく手に入るのか心配になりますよね。
また、退職代行で会社を辞めたのに重要書類が送られてこず、結局自分で会社に連絡をして発行を促すようなことになったら意味がありません。
そうならないよう、退職代行から発行するよう伝えてもらうことは可能なのでしょうか?
今回は、退職時の重要書類とはどういったものなのか、またそれらは退職代行を利用してもちゃんと発行してもらえるのか解説していきます。
受け取り漏れがないよう、退職前にぜひチェックしてみてください。
離職票等の重要書類は退職代行利用でももちろん貰える!
最初にご紹介した退職に際して発行される重要書類ですが、退職代行を利用して仕事を辞めてももちろんもらうことができます。
なぜなら、退職代行を利用したといっても退職の申し出が本人からか代理人からかの違いだけであり、その後のフローには関係がないからです。
退職者は書類を一式受け取る権利があり、それを企業側が拒否することはできません。
「退職代行を利用したことで重要書類がもらえなかったらどうしよう…」と心配していた方は安心してください。
ただ、自分で退職した場合と違うのは、会社から直接書類を受け取れないこと。
退職代行で仕事を辞めた場合は全ての書類を郵送で送って貰わなければなりません。
また、なかなか発行されなかった場合に直接会社に請求するのも立場的にしにくいというのもありますので、できれば早い段階で会社に発行を促しておかなければいけませんね。
書類の発行希望の伝達やいつ発行されるかといった確認も退職代行のスタッフが行なってくれますので、退職の申し出をする時のタイミングで一緒にしておいてもらいましょう。
では、退職時に貰える書類がどのようなものなのか、またその貰い方を次項からそれぞれご紹介していきましょう。
離職票
離職票とは?
離職票は失業保険の給付に際して必要となる書類です。
退職代行を利用した場合、即日退社するケースが多いので多くの方は仕事を辞めてから転職活動を始めることになります。
そんな時失業保険をもらいながらであればいきなり収入が0にはならないので失業保険はぜひ申請しておきたい制度です。
すでに転職先が決まっている人に関しては不要な書類ではあります。
離職票のもらい方
会社がハローワークへ手続きを行なって発行される書類です。
基本的には退職時の書類一式として、こちらから言わずとも発行されることが多いですが、転職先が決まっている場合不要なことから、申し出がなければ発行しないという姿勢の会社もあるかもしれません。
その場合はハローワークに会社から離職票が送られてこない旨を伝えると発行を促してくれますが、失業保険の申請をスムーズに行いたい場合は退職代行サービスから離職票が必要であることを会社側へあらかじめ伝えておくといいでしょう。
退職日からおよそ二週間ほどで郵送にて送られてくることが多いですが、心配であれば退職代行のスタッフ経由で発行を依頼する際にどのくらいで発行されるのか期間を確認しておくと安心です。
健康保険資格喪失証明書
健康保険資格喪失証明書とは?
退職する際には会社が加入している健康保険組合から抜けるため、保険証が退職日の翌日には失効します。
再就職まで時間がある場合は国民健康保険へ、再就職が決まっている場合は転職先の健康保険へ切替をして新しく保険証を発行してもらわなければなりません。
その手続きに必要となる書類です。
健康保険資格喪失証明書のもらい方
こちらも退職時には自動的に会社から発行されることが多い書類ですが、会社側に発行の義務付けはされていないので退職代行のスタッフに書類が必要な旨をあらかじめ伝えて貰うとスムーズです。
健康保険は失効している間に病院にかかるようなことがあると、医療費等が全額負担になってしまうので切替は間なく行わなければいけません。
発行が遅れて送付が先延ばしになってしまうと間がどんどん開くことになってしまうので、できるだけ早く手に入れておきたい書類です。
もし会社が発行に応じてくれなかった場合は居住地の年金事務所に相談してください。
雇用保険被保険者証
雇用保険被保険者証とは?
雇用保険に加入していることを証明する書類です。
失業保険給付に必要となるほか、転職先の会社にも入社手続き時に提出を求められます。
雇用保険は最初に入社した会社が加入手続きを行なってくれますが、転職した先の会社でもこの加入時の被保険者番号が必要なので、会社を辞めた際には発行して本人に渡されます。
雇用保険被保険者証のもらい方
こちらも通常退職時は何も言わなくても発行されるべき書類です。
その他の書類を郵送する時に一緒に送られてくるはずですが、退職代行のスタッフに念を押しておいてもらうと安心です。
もし会社から発行されなかったり、紛失してしまった場合はハローワークで再発行してもらうこともできるので相談してみましょう。
源泉徴収票
源泉徴収票とは?
源泉徴収票は、その年の給与や徴収した所得税などが記載されています。
年末調整に必要となる書類です。
年末調整の時期までに転職する場合、この書類を転職先に提出すれば企業で年末調整を行なってくれます。
そうでない場合は、自分で確定申告を行わなければいけないので手元に持っていましょう。
源泉徴収票のもらい方
この書類は会社に発行義務があるので、特に催促をしなくても会社から送られてきます。
発行時期は退職してからおよそ1ヶ月ほどです。
退職の時期にもよりますが、年末までに必要になる書類なのでいつ頃送ってもらえるのか退職代行のスタッフに確認をとってもらうといいですね。
会社から源泉徴収票が送られてこなかった場合や紛失の際は、税務署が相談の窓口です。
年金手帳
年金手帳とは?
公的年金に加入しているという証明になる手帳です。
日本では20歳を超えると「国民年金」もしくは「厚生年金」に加入することが義務付けられており、給与額に合わせて保険料を支払います。
会社員の場合は厚生年金に加入しますが、その手続きは会社が行なっています。
退職し、その後再就職まで時間が開く場合は厚生年金から国民年金への切替が間なく必要になりますので、その手続きに必ず年金手帳が必要です。
年金手帳の受け取り方
年金手帳は会社が発行するものではありませんが、就業中は会社が手帳を預かっていることが多いです。
その場合は退職したら会社から返却されます。
国民年金への切替にも必要ですし、転職先にもまた提出することになるので受け取り漏れがないようにしなければなりません。
もし、会社に預けているのか自分で管理しているのかわからないといった状況であれば、退職代行のスタッフに会社側に確認をとってもらい、預けてあるのであれば確実に返却するよう伝えてもらうと安心です。
会社側では預かっておらず、自分の方で紛失してしまったという場合は年金事務所で再発行もしてもらえます。
まとめ:退職時の重要書類は必ず貰える!あらかじめ退職代行業者に確認してもらうと安心
退職時に会社から発行されたり返却される重要書類に関しては、退職代行を利用して仕事を辞めたことは関係なく貰うことができます。
それに関しては会社側が拒否する理由もないので、書類が必要である旨を退職代行のスタッフにあらかじめ会社へ伝えておいてもらうとスムーズに受け取ることができるでしょう。
もし何か事情があって受け取れなかったり、紛失してしまった場合は相談できる窓口もあります。
しかし、会社以外の窓口だと手続きや発行に少し時間がかかったりその分手間も増えますので、退職代行を依頼した時に重要書類の発行について会社に確認してもらうのが一番安心で早いです。
退職代行は会社との連絡を仲介してくれるので、ぜひ有効に使って書類等ももれなく受け取れるようにしてください。